(※このページは2025年7月15日に更新されました)
「ワーホリすると人生終わるって聞くけど本当?」
「ワーホリから日本に帰国後、就職できるか心配・・・」
「ワーホリは企業からの印象が悪いのかな?」
ワーホリについて調べると、
「ワーホリ 人生 終わった」とか
「帰国後に就職できない」とか、
ネガティブな情報がたくさん飛び込んできませんか?
確かにワーホリを経験した人の中には、帰国後の就職活動で苦労をする人がいるのは事実です。
しかしそれは、ワーキングホリデーという制度そのものが悪いわけではありません。
帰国後の就職活動で大事なのは、
「あなたがワーホリ渡航先で何をしていたか」
という行動そのものです。
そのため、日本への帰国後の就職で失敗したくないのなら、帰国後の就職活動に向けて海外にいるうちに取るべき「行動」を考え、実践していく必要があります。
本記事ではワーキングホリデーに関心がある人を対象に、キャリア・市場価値形成と帰国後の就職活動に向けた準備と心構えについて、留学・ワーホリ経験者の筆者が書き記していきます。
はじめに
筆者について
筆者は1年間、カナダでワーキングホリデービザを使って就労していました。
私自身の帰国後のキャリアと実績については下記の通りです。(当時28歳)
ワーホリ前の自己ベスト650点から帰国後2週間以内の受験で835点まで向上。
ワーホリ前に日本で勤めていた会社とワーホリ後に日本で就職した会社での年収差。
語学の習得とキャリア形成という側面から見たら、おおむね肯定的に捉えて良い結果だろう考えています。
私のワーホリ仲間たちも、多くが帰国後の就職活動でキャリアアップを実現させています。
しかしそれは冒頭にも述べたように、ワーホリ先で既に帰国後の人生を見据えて行動をしていたことが大きく関係しています。
採用企業から見る【ワーキングホリデー】
一昔前までは「海外に行った=すごいこと」とされていたのが一般的でした。
しかし近年のSNSの普及に伴い、海外の情報がより身近になったことを背景に、ワーキングホリデーや留学で海外生活を経験する日本人が増加しました。
一部の人のみが知っていた「ワーキングホリデー」という制度も今では一般常識となり、世間一般の人からは
「ワーキングホリデー=休暇」
「ワーキングホリデー=出稼ぎアルバイト」
と認識されるようになりました。
当然日本の採用企業も同様の認識を持っており、「ワーキングホリデー経験者」という肩書が評価されることは近年では非常に稀です。
しかし多くの人が勘違いしているポイントはここなのです。
決してワーキングホリデーという制度そのものが採用企業から評価される必要はないのです。
採用企業はあなたという人間の「信念」・「判断」・「行動」を見ています。
ワーキングホリデーは、あなたの生き方次第では未来を切り開く強力な武器にも、足を引っ張る足かせにもなるのです。
では渡航先でのどのような経験が帰国後の就職活動に活きるのか。
それは企業がどのような人材を採用するか、また反対にどのような人材を採用しないのかを逆算して考えると、自ずと自分の取るべき行動が見えてきます。
企業に採用されるためには
「企業に採用されるためには」をキーワードに帰国後の就職活動で大事な【3つのポイント】を解説します。
行動に一貫性を持たせる
企業が採用活動であなたに何を聞きたいのかを想像しましょう。

「何をしたくてワーキングホリデーに行ったのですか?」
「なぜワーキングホリデーでなければいけなかったのですか?」
「ワーホリ前に勤めていた会社を辞めたのはなぜですか?」
「ワーホリでその仕事を選んだのはなぜですか?」
「弊社を志望する理由はなんですか?」
面接では上記のような質問をされます。
それはなぜか。
企業はあなたの “一貫性” を試しているからです。
例えば
「何をしたくてワーキングホリデーに行ったのですか?」
の質問に対して
「英語を勉強するためです」と回答したのにも関わらず、ワーホリで日本人とアジア人移民しかいないジャパレスで仕事をしていたのでは、「この人は何のためにワーホリに行ったのだろう」と思われてしまうでしょう。
また英語を勉強するためにワーホリに行ったのに、志望先の企業で英語を使用する機会が無ければ採用企業は「この子はウチの会社とマッチするだろうか」と不安になることでしょう。
その為、少なくとも上記の質問に対する回答に一貫性を持たせることが必要です。
英語という一貫性を例に用いて見てみましょう。

「ネイティブの英語環境で英語漬けになるためにワーホリを選びました」
「日本で自分の住む地域ではそのような英語環境を作るのが難しいのでワーホリを選びました」
「前職で昇進するためにはビジネスレベルの英語力が必須で、独学よりワーホリで英語を学んだ方が語学習得の効率が良くなると確信したために前職を退職してワーホリに行く決断をしました」
「ワーホリ先での仕事は、帰国後に就きたい仕事と業界が近いこと、また職場に多くのネイティブスピーカーがいることを条件に選びました」
「御社ではワーホリで習得した英語を活かして・・・」
などなど。
行動に一貫性を持たせるために、ワーホリ先での仕事選びは1つ重要なポイントになります。
ワーホリ先での仕事と帰国後の仕事で、業種と職種に一貫性を持たせることができたらベストですが、難しければ語学習得の一本で押し通してもいいと思います。
ワーホリでの経験と成長を数字で説明する
これはワーホリ関係なく一般の転職活動でも同じですが、職務経歴書や面接であなた自身の話をする時は全てのことを “数字” を用いて説明する必要があります。
例えばあなたがオーストラリアのカフェで働いていたとして、面接ではあなたの仕事を下記のように説明してください。

シドニーの鉄道主要駅から徒歩5分の場所にあるカフェで10か月間働きました。
お店は全部で50席ほどある大型の店舗で、従業員は私を含めて20人、お客様は1日あたり約600人の方に利用していただいておりました。
最初の1か月は英語力が未熟で、1時間に30人しかレジ対応ができませんでしたが、最後の1か月は語学力も向上し、1時間に60人の対応をこなすことができました。
帰国後にTOEICを受けたところ、ワーホリでのカフェ勤務の経験が活きてスコアを180点伸ばすことができました。
いかがでしょうか。
説明に数字を加えると、ぐっとイメージしやすくなると思います。
自らの成長を主観でなく客観で。
誰にでも測定・評価が可能な状態で伝えることができると面接官もあなたの成長や努力がイメージしやすくなりますし、その努力が入社後に発揮されるイメージも持ってもらいやすいですよね。
勤務先の飲食店や倉庫、工場などの規模感を席数や床面積で説明すると非常に分かりやすいです。
そのため職場の広さや1日の客数、売り上げ金額などを現地で聞けるうちに聞いておくといいでしょう。
語学力を正しくアピールする
日本帰国後、語学力が求められる会社を志望する場合、先方企業が必要とする語学力を正しく認識しておく必要があります。
例えば日本企業の場合、TOEICの点数が重視される傾向が強いでしょう。
一方で外資系企業の場合はTOEICの点数だけではなく、実際あなたがどの程度英語を使いこなすことができるのかが重要視されます。
企業によっては面接途中で突然英語面接に切り替えられるケースも少なくありません。
しかし、だからといって過度に不安になる必要はありません。
ワーホリ期間中、実際に海外の英語環境で仕事をした経験は何にも代えがたいあなたのストロングポイントです。
積極的にアピールしていきましょう。
そのためにも渡航先の海外では、日本人環境ではなく英語環境に身を置くことが大事です。
まとめ
以下に本記事の要点をまとめます。
日本帰国前にやること
・帰国後に就きたい仕事を明確にし、そこから逆算して語学習得。ワーホリ先で就労する業界・職種を前もって決めておく。(行動に一貫性を持たせるため!)
・ワーホリ期間中の就労について、帰国後の就活の際に具体的に説明できるように “数字” でデータを集めておく。
日本帰国後(就職活動開始前)にやること
・TOEIC受験で自己最高スコアを更新
・履歴書及び職務経歴書の作成(書いているうちに後付けでも一貫性が生まれるので、まずは書くこと!)
以上です。
あとがき
いかがでしたでしょうか。
筆者は帰国前に就いていた職業とワーホリ先で就職した職場の業界・職種を合わせたため、日本帰国後の就職活動が非常にスムーズに進みました。
それでも内定までは2か月ほど要しましたが、中には帰国前にワーホリ先から日本企業にアプローチをして内定をつかみ取る人もいました。
ワーホリ先の仕事探しとアプライについても、日本からワーホリ先の企業に連絡を取って内定を獲得することができるので、自分の目指す業界・職種が定まっている人にはこの方法がオススメです。
色々書きましたがあまりキャリアに思いつめず、まずは海外での新しい環境に慣れること、信用できる友人を作ることを優先して動き、楽しいワーキングホリデーにしてくださいね!
ここまで読んでくださりありがとうございます!
よろしければ他の記事も読んでみてくださいね!
Sozoro