(この記事は2025年8月16日に更新されました)
世界で一番きれいにオーロラが観測できる場所として知られているカナダのイエローナイフ。
どの国のどの都市からも遠く離れた雪の中の小さな町で、一生に一度の神秘的な時間を過ごしてみませんか?
カナダに在住歴があり実際にイエローナイフを旅行したこともある筆者が、イエローナイフとはどんな場所なのか、行き方や観光スポット、他にも有名な食べ物やお土産など、イエローナイフの全てを徹底解説していきます!
イエローナイフってどんなどころ?
イエローナイフ(英語ではYellowknife)はカナダのノースウエスト準州の州都にあたる町で、バンクーバーやトロントより遥か北の場所に位置しています。
人口は2万人ほどですが、人の住んでいる地域は限られており、そのほとんどは川や湖、広大な大地や永久凍土で占められております。
イエローナイフでは綺麗なオーロラが年中観測できるとして多くの観光客が世界中から集まります。
しかしそれでも町は華美になりすぎることはなく、素朴でどこか懐かしさを感じることのできる場所がイエローナイフなのです。
『黄色いナイフ』というこの特徴的な地名は、黄色い銅製のナイフを使っていた先住民族の名前に由来して付けられたものだそうですよ
イエローナイフのオーロラは何がすごい?

世界中でオーロラを見られる場所はいくつもありますが、その中でもなぜイエローナイフから見るオーロラは特別なのでしょうか?
その理由はイエローナイフの地理にあります。
最低限知っておきたいオーロラの知識、現地ツアーについてやイエローナイフでのオーロラ観賞についてはこちらの記事で詳しく解説しているので出発前に確認しておきましょう。
イエローナイフの観光スポット
「オーロラがすごいのは分かったけれど、昼間は何をしていればいいの?」と疑問に思う方も少なくないでしょう。
しかし!イエローナイフはオーロラ以外にも人気の観光名所がたくさん存在するのです!
イエローナイフの中心地であるダウンタウンと、その北部の半島の町オールドタウンに分けてご紹介していきます。
Downtown(ダウンタウン)
ホテルやレストラン、スーパーなどが立ち並ぶエリア。
イエローナイフ滞在中に食事やショッピングの要所として何度も訪れることになるでしょう。
YK Centre Mall (ワイケー・センター・モール)
ダウンタウンの中心地に位置するモールです。
ここの【あるモノ】を撮影するのが旅行客の中で密かなブームになっているのをご存知でしょうか?

そう。モールの外の電光掲示板に映る外気温の表示です。
この写真は私が冬に訪れた時のものですが、暖冬だったため-11℃とそこまで寒くありませんでした。
冬ならば日によっては-40℃を下回るときもあるそうです。想像できませんね・・・。
温度計の他にこのモールには町で一番大きいスーパーマーケットが入っているので、ここで飲料や食料品を調達するといいでしょう。
Prince of Wales Northern Heritage Centre (プリンス・オブ・ウェールズ ノーザン・ヘリテージ・センター)

イエローナイフに来たら必ず押さえておきたい場所です。
ノースウエスト準州の歴史・民俗文化・動植物に関して10万点以上の資料が展示されており、この地域のことを網羅的に学ぶことができます。
動物のはく製やジオラマ、民芸品など視覚的に楽しい展示が多いので英語が得意でない人でも楽しめます。





Northwest Territories Legislative Assembly (州立法議事堂)

1993年に建てられた州立法議事堂で、実際に議会が行われる部屋を見学することができます。
見どころの一つとしてダイヤモンドがあしらわれた職杖(メイス)は外せません。

てっぺんのダイヤモンドの周りには雪の結晶の装飾がほどこされていて、大理石部分には魚や動物の姿が彫られています。
メイスの置かれている台座の上の金の粒は州内の33ものコミュニティの数を表しており、またその近くに置かれている石は州内で見つかった4億年前のもの。
議会室は丸い形が特徴的で、中央のホッキョクグマの敷物が目を引きます。
会議では11種類の異なる言葉が話されますが、同時通訳で進行されるそうです。
Old Town (オールドタウン)

穏やかで落ち着いた雰囲気のオールドタウン。
ダウンタウンから徒歩で約20分ほどなので、もし冬にダウンタウンから散策に向かう場合は防寒をしっかりしてから出かけましょう。
Bush Pilots Monument (ブッシュ・パイロット・モニュメント)

高台から景色を見下ろすことのできる展望台で、オールドタウンとGreat Slave Lake (グレート・スレイブ湖)を一望することができます。
ブッシュパイロットとは滑走路が整備されていない場所での航空機操縦を行う人のことで、大変な危険を伴うそうです。
イエローナイフが発展途上であった時代に物資を運び、町の発展に貢献しつつ惜しまれながらも命を落としたパイロットたちに捧げられた記念碑がこのモニュメントなのです。
Dettah Ice Road (デタ・アイスロード)
毎年1月から3月までの期間で、凍結したグレート・スレイブ湖上に造られる6kmの「氷の道」です。
この道はデタという村まで続いていて、車でなくても歩いて観光することもできます。
道というよりかは単に凍った湖の湖面を渡るだけなのですが、一応道路の耐荷重には計算方法があって「氷の厚さの2乗×4=通行可能な車両重量」とされています。
車の通行があり危険なのでアイスロードに降り立つ場合はくれぐれも目立つ格好で、視界の悪い夜間の観光は避けるなど気を付けてくださいね。
アクセス:ダウンタウンから徒歩約20分
Gallery of the Midnight Sun (ギャラリー・オブ・ザ・ミッドナイト・サン)

地域の伝統工芸品や芸術作品、服やアクセサリーに食品まで何でもそろうお土産屋さんです。
トロントやバンクーバーなど開拓の色が強い街とは異なり、地域の文化や伝統を強く感じさせる商品が多く並び、その様はまるで博物館のようで心が躍ります。




カナダでしか買えないお土産についてもこちらの記事で紹介しているので、よろしければ併せてチェックしてみてくださいね
ご当地グルメと人気レストラン
旅行といったらやはりグルメは欠かせませんね
イエローナイフならではの食べ物が食べられる有名なレストランを2つに絞ってご紹介します。
【バッファロー・ステーキ】 “Bullock’s Bistro”

イエローナイフで最も有名なレストランと言えばここBullock’s Bistro(ブロックス・ビストロ)で間違いないでしょう。
雪の降る中でも店の外まで入店待ちの列ができることもあるそうなので、電話予約をしておいた方が確実かもしれません。
オールドタウンに位置しており一見するとレストランというよりはバンガローのような見た目ですが、中に入るとまさしく田舎町のダイナーといった雰囲気を感じます。

こちらで食べたいイエローナイフグルメはバッファロー・ステーキです!

北米で言うバッファローとは実はバッファローではなくバイソンのことなので、バイソンのステーキということもできるでしょう。
メニューの “Buffalo Ribeye” を注文すればバッファロー・ステーキを食べることができます。
普段食べ慣れている牛肉に近い香りです。
リブアイが赤身部位ということもあり味わいは非常にさっぱり。クセも無いので美味しくいただけます。
またBullock’s Bistroでは他にも北極イワナのグリルもオススメです!
北極イワナについては次にご紹介するお店でさらに深掘りしていきます。
【北極イワナ】 “SUSHI NORTH”

イエローナイフで有名なものの1つとして北極イワナが挙げられるでしょう。
北極イワナは英語で “Arctic Char” と呼ばれています。
しかし北極イワナは日本のイワナとは異なり海に生息しています。
生物学的にサケの仲間で、その味わいもまさしくサーモンのようです。
北極イワナのグリルなどは先にご紹介したBullock’s Bistroでも食べることができるのですが、私の知る限りでは生の北極イワナを試せるのはここイエローナイフではここ SUSHI NORTH (スシ・ノース) だけなのです。
やはりSUSHI NORTHでオススメしたいのはArctic Char Special Set (北極イワナづくし)でしょう。

北極イワナを握りや細巻き、ロールでいただくことができます。
ダウンタウンの中心地にありとっても訪れやすいのでオススメです。
イエローナイフへの行き方
日本からであればまず成田からバンクーバーに行き、バンクーバーとイエローナイフの間はエアカナダという航空会社を利用するのが一般的でしょう。
もしカナダ国内でのフライトを検討しているのなら、カナダでエアカナダに次いで大きい航空会社のウエストジェットを利用すると料金を抑えられる場合が多いです。
空港からダウンタウンまでは電車やバスなどの公共交通機関は通っていないのでタクシーを利用するかツアーのお迎えを利用するかの2択になります。
まとめ
以上、イエローナイフの観光情報のご紹介でした!
オーロラという非日常を遠く離れたカナダの田舎町で体験する。なんとも素敵ですね。
一生に何度とない経験になると思うので、存分に満喫してきてくださいね!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
Sozoro